KNT健保の特定健診・特定保健指導の概要について
特定健康診査・特定保健指導の目的
- 我が国は国民皆保険制度のもと、高い保健医療水準を誇り、世界最長の平均寿命を達成するに至っています。しかしながら、医療費の増加などの環境変化の中、医療保険制度を堅持し、将来にわたり持続可能なものとしていくための構造改革が求められています。
- 高齢化の急速な展開に伴い、疾病構造も変化し、疾病全体に占めるガン、虚血性疾患、脳血管疾患、糖尿病等の生活習慣病の割合は増加し、死亡原因でも生活習慣病が約6割を占め、医療費に占める生活習慣病の割合も国民医療費の約3分の1となっています。KNT健保では、加入者の生活習慣病にかかる医療費の割合は比較的低い水準ですが、加入者の高齢化に伴い、生活習慣病・ガンにかかる医療費は増加傾向となっています。
- このような状況に対応するために、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づいて、健保組合などの医療保険者に対して、生活習慣病予防のため、40歳~74歳の加入者を対象に、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した特定健診・特定保健指導の実施が義務付けられました。
- KNT健保でも、医療保険制度を守るため、医療費・死因の多くを占める生活習慣病の予防に重点を置いた「特定健診・特定保健指導」を実施します。
平成30年度の総医療費
約16億4千9百万円
そのうち
生活習慣病は、
約1.83億円
生活習慣病の改善に向けて
- 肥満症や高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病は、それぞれが独立した別の病気ではなく、内臓に脂肪が蓄積した「内臓脂肪型肥満」が共通の原因であることがわかってきました。
- 内臓脂肪型肥満に加え、高血圧、脂質異常、高血糖のリスクを複数あわせもち、生活習慣病を引き起こす確率が高い状態をメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と言い、重なるリスクの数が多いほど、命にかかわる心臓病や脳卒中を発症する危険性が増してきます。
高血糖が続く糖尿病は、「病気のデパート」といわれ、合併症(失明、人工透析等)を引き起こし、動脈硬化の進行を加速させます。 - 特定健診は、従来までの個別疾患の早期発見・早期治療のための健診ではなく、メタボリックシンドロームに着目し、生活習慣病予防のための保健指導を必要とする方を見つけるための健診です。 健診結果に応じて、受診者が自らの健康状態を理解し、生活習慣改善のための自主的な取組みを継続的に行うことができるよう、専門スタッフ(医師・保健師・管理栄養士等)による保健指導(特定保健指導)を行い、生活習慣改善のサポートをします。
特定健診内容
- 健診対象者
35歳~74歳の加入者とします。
加入者の健康増進を第一義に考えた場合、35歳から健診と保健指導を義務づける方がより効果的です KNT健保の場合、35歳~39歳人数は全体の11.9%を占めており、その年代の健康管理は非常に重要です。
任意継続加入者へは積極的なアプローチは行いません。
もちろん、本人からの申し出がある場合は、受診していただいて結構です。 - 健診方法について
被保険者
事業所で実施している定期健診共同事業で代替しますので、特定健診を別に受ける必要はありません。
被扶養者及び任意継続被保険者
KNT健保が委託している(財)日本予防医学協会からの案内に基づき受診していただきます。詳細は、個別にご案内します。 - 健診実施目標について
被保険者の実施率目標(令和5年度)を96%とします。
平成30~令和5年度の被扶養者健診実施率目標を下表とします。年度 年度目標 結果 平成30年度 60% 62.2% 令和元(H31)年度 65% 62.8% 令和2年度 70% 51% 令和3年度 73% 56% 令和4年度 76% ― 令和5年度 80% ― - 健診項目について
被保険者
会社と共同実施している定期健診項目とします。
被扶養者及び任意継続被保険者
被保険者と同じ健診項目とします。
健診項目の詳細は、毎年6月下旬頃お送りするご案内をご覧ください。
特定保健指導内容
- 保健指導対象者
保健指導の対象年齢は、40歳以上とします。
希望者を募る方式は採用せず、前年度の健診結果で対象者を抽出し、業務命令として実施します。 原則的に、業務時間内に保健指導を実施します。
事業所の特性を踏まえ、委託業者にアウトソーシングし、保健指導を実施します。 - 保健指導実施計画
年度 目標実施率 目標実施人数 結果 人数 平成30年度 56% 530人 39.5% 329人 令和元(H31)年度 56% 535人 40.8% 440人 令和2年度 56% 550人 44.9% 494人 令和3年度 56% 550人 53.1% 428人 令和4年度 56% 555人 ― ― 令和5年度 56% 560人 ― ―
特定健康診査等実施計画の詳細は、こちら
若年者・服薬者の保健指導
特定保健指導の対象者以外で同様のリスクを持つ35歳~39歳以下の若年者および医療機関から処方された薬を飲んでいる服薬者についても同様の保健指導を実施します。
(服薬中の保健指導の疑問点については、主治医に確認のうえ保健指導を受けてください)
特定健診・特定保健指導に関する個人情報保護
特定健診・特定保健指導に関する個人情報保護につきましては、KNT健保ホームページ「プライバシーポリシー」を参照ください。
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