[監修]小川 真里子(東京歯科大学市川総合病院 産婦人科 准教授)

夏も冬も気を付けたい「冷え」

冷える生活していませんか?

女性に多いお悩みの代表格ともいえる「冷え」。寒い季節に手足が冷えるだけでなく、近年では、夏でも冷房の影響などで体が冷える“夏冷え”に悩む女性が多くいます。夏冷えも冬冷えも、どちらも主にライフスタイルによって起こりやすく、全身にさまざまな悪影響を及ぼします。改善せずに放置すると病気や不妊の原因になることもあるので、しっかり対策をしましょう。

主な症状
冷えの悪影響

筋肉量が少ないと体の中で熱を生み出しにくく、冷えやすい傾向にありますが、下記に挙げたライフスタイルなどが、さらに冷えのリスクを高めます。

食生活

  • 冷たい物をよく飲む
  • 朝食はとらない
  • ダイエットをしている
  • 肉や魚をあまり食べない
  • ケーキやアイス、甘い物が欠かせない

運動

  • 日常生活であまり歩かない
  • デスクワークで座りっぱなしのことが多い
  • 運動の習慣がない

その他

  • 冷房のきつい部屋で過ごしている
  • 露出度の高いファッションが多い
  • 羽織る物を持ち歩く習慣がない
  • たばこを吸う
  • ストレスで自律神経が乱れている
  • 慢性的な疲れがある
  • 睡眠不足

女性ホルモンのバランスが乱れて冷えが生じることも。特に月経中や更年期には、冷えが現れやすい。

朝食をとる

朝食をとることで、体に熱が生まれ、午前中から活動モードに!

※一年を通して冷たい飲み物は控えめに!

日中は、できるだけ体を動かす

●ランチ後に
散歩

●階段を
使う

首、お腹、手首、
足首を温める

血流が多い部分を温めることで効率良く体が温まる

湯船につかって
リラックス

お風呂上がりや
寝る前にストレッチ

手足が冷えるのに顔がほてるのはどうして?

「冷え」は、自覚症状のない人から、全身が冷えるタイプ、体の一部が冷えるタイプなど人によってさまざま。手足が冷えるのに顔がほてる「冷えのぼせ」も、年齢を問わず女性に多くみられます。

若い人にも多い「冷えのぼせ」

頭や顔などは汗をかきやすかったり、ほてったりするのに、手足は冷えている「冷えのぼせ」。冷えとのぼせに悩む……というと更年期に起こるような症状と思われがちですが、実は若い女性にも多くみられます。

この「冷えのぼせ」は、ストレスや不規則な生活習慣、女性ホルモンの影響などによる自律神経の乱れが原因の一つとして考えられます。自律神経のバランスが崩れると、体温調節機能や血管の収縮・拡張のコントロール機能がうまく働かなくなります。それにより体が冷えやすくなったり上半身に熱が集中しやすくなったりするのです。

「冷えのぼせ」対策

「冷えのぼせ」が気になる人は、下記の対策を意識してみましょう。

服装の工夫

  • 冷えやすい下半身は、レッグウォーマーやくつ下などでしっかりと保温する
  • 汗をかきやすい上半身は、調整しやすい服装を心がけ、汗冷えに注意する

自律神経を整える習慣

  • ストレスをためない
  • 睡眠をしっかりとる
  • 栄養バランスの良い食事をとる
  • 適度な運動を心がける

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