[監修]小川 真里子(福島県立医科大学 ふくしま子ども・女性医療支援センター 特任教授)

女性ホルモンが影響する「睡眠」

睡眠が大切な理由

毎日、心地よい睡眠が取れていますか? 睡眠には、「脳と体の休息」や「成長ホルモンの分泌」などの重要な役割があり、いつまでも健康で美しく過ごすためにも、良い睡眠が欠かせません。

良い睡眠が取れているかどうかは、「睡眠で休まった感覚(睡眠休養感)があること」とともに、「適切な睡眠時間が確保できているか」が目安になります。まずは自分自身の睡眠について振り返ってみましょう。

□朝起きたとき、スッキリと目覚めている
□(少なくとも)6時間以上、睡眠時間を確保できている

女性ホルモンと睡眠

女性ホルモンは、睡眠にも影響を及ぼします。例えば、「月経前はやたらと眠い」などの悩みを抱える女性はたくさんいて、こうした月経周期のホルモン変動による睡眠不調の他、ライフステージごとに女性特有の睡眠不調があります。

眠りが浅くなる、日中の眠気

illust

月経前2週間には女性ホルモン(プロゲステロン)が増加し、それに伴って基礎体温が高くなる「高温期」になります。高温期になると1日の体温リズムのメリハリがなくなり、その結果、「睡眠が浅くなる」「日中の眠気が強くなる」などの症状が起こりやすいと考えられています。

日中に眠気が強くなる、ぼーっとする

妊娠すると増えるプロゲステロンの影響により、日中の眠気が強くなるとされています。

まとめて眠れない、睡眠不足

産後は急激なホルモン変化や生活環境の変化などが重なり、睡眠にも影響が出やすい時期です。

不眠、眠りが浅くなる

更年期症状によるのぼせや動悸どうきなどをきっかけに、深く眠れなくなるなど、更年期女性の約半数が不眠になるといわれています。

できるだけ
起床・就寝時間を
一定にする

睡眠・覚醒リズムは、体内時計で調整されています。毎日、できるだけ同じ時刻に起床・就寝する習慣を。

日中は活動的に過ごす

体を動かして得られる適度な疲労は寝つきを良くし、睡眠休養感を高めます。

寝る前はリラックス

寝る1時間前には、仕事や家事から離れ、リラックス時間をつくりましょう。

寝室の環境に気を配る

温度…エアコンを活用するなどして、快適と感じられる室温をキープ

音……騒音を避け、できるだけ静かな環境で眠る

光……できるだけ暗い環境で眠る

寝具…自分にとって心地よいものを選ぶ

睡眠の不調には、病気が隠れている場合も。快眠習慣を試しても改善がみられなければ、早めに医療機関を受診しましょう。

嗜好品が睡眠に
悪影響を及ぼすってホント?

カフェイン、アルコール、ニコチンは睡眠に影響を及ぼします。付き合い方に注意しましょう。

カフェイン

カフェインには覚醒作用があるため、取り過ぎると寝つきが悪くなったり、何度も目が覚めたりして眠りの質が低下する可能性があります。良い睡眠のためには、夕方以降はカフェイン摂取を控えめに。コーヒーやコーラなどのカフェインが多く含まれる飲料を、麦茶やルイボスティーなどのノンカフェイン飲料に置き換えるのもよいでしょう。

アルコール

アルコールは一時的に寝つきを良くしますが、途中で目覚めやすくなるなど、睡眠の質を低下させることが分かっています。また利尿作用もあいまって、睡眠を分断する原因になります。お酒を飲むなら節酒を心がけ、眠るために飲む「寝酒」は避けましょう。

ニコチン

たばこに含まれるニコチンには覚醒作用があり、寝つきが悪くなる、夜中に目が覚める、眠りが浅くなるなど、睡眠の質の低下をもたらします。習慣的に喫煙する人が快眠のためにたばこを控えても、禁断症状から不眠に陥ることになり、悪循環に。良い睡眠のためには喫煙をしないことがベストです。

TOPへ戻る

Copyright (C) 社会保険出版社 All Rights Reserved.